臀部痛の原因とは?お尻が痛くなる原因と症状を解説|筋肉・神経・骨盤の関係
「お尻の奥が痛い」
「座っているとお尻が痛くなる」
「歩くとお尻から太ももにかけて痛みが出る」
「腰はそれほど痛くないのに、お尻だけが痛い」
このような臀部(お尻)の痛みで悩んでいませんか?
臀部痛というと、「お尻の筋肉が凝っているだけ」と考えてしまう方も少なくありません。
しかし、臀部には多くの筋肉や神経が存在しており、さらに腰椎・骨盤・股関節・膝などの動きも影響します。
そのため、お尻の痛みがあるからといって、原因がお尻だけにあるとは限りません。
今回は、臀部痛が起こる代表的な原因について、筋肉・神経・骨盤や股関節の動きという視点から解説します。
臀部痛とは?
臀部痛とは、その名前の通りお尻周辺に感じる痛みのことです。
痛みの場所や感じ方には個人差があります。
例えば、
お尻の表面が痛い
お尻の奥がズーンと痛む
片側のお尻だけ痛い
座っていると痛くなる
歩くと痛みが出る
お尻から太ももにかけて痛む
お尻から脚にかけてしびれる
腰痛と一緒にお尻が痛い
など、さまざまな症状があります。
重要なのは、「臀部痛=一つの病気」ではないということです。
筋肉の緊張、股関節の動き、骨盤の位置、腰椎からの神経症状など、複数の原因が関係していることがあります。
臀部痛が起こる主な原因
臀部の痛みを考えるときには、大きく分けて次のような原因を考えることができます。
① 筋肉の緊張・過活動
② 股関節や骨盤の動きの問題
③ 神経への刺激・圧迫
④ 腰椎からの関連痛
⑤ 股関節や仙腸関節などの問題
ここから、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
① お尻の筋肉の緊張・過活動
臀部痛の原因としてまず考えられるのが、臀部周辺の筋肉に負担がかかっている状態です。
お尻には、
大殿筋
中殿筋
小殿筋
梨状筋
深層外旋六筋
など、さまざまな筋肉があります。
これらの筋肉は、股関節を動かすだけでなく、骨盤や身体を安定させる役割も担っています。
特に中殿筋などは、片脚で立ったり歩いたりするときに骨盤を安定させるために重要です。

お尻の筋肉が頑張りすぎる理由
例えば、股関節を安定させる役割を担っている筋肉が十分に働きにくい状態になると、別の筋肉がその役割を補おうとすることがあります。
すると、
本来よりも多く働く
↓
筋肉への負担が増える
↓
緊張が高くなる
↓
臀部に痛みや違和感が出る
という流れにつながる場合があります。
つまり、
「痛い筋肉=原因になっている筋肉」とは限らない
ということです。
痛みが出ている筋肉が、実は身体を守るために頑張っているケースもあります。
② 股関節の動きと臀部痛
お尻の筋肉は、股関節の動きと密接に関係しています。
特に重要なのが、股関節を安定させる筋肉の働きです。
股関節周囲には、関節を安定させるために働くインナーマッスルと、身体を大きく動かすアウターマッスルがあります。
このバランスが崩れると、股関節を動かす際に一部の筋肉へ負担が集中することがあります。
例えば、
股関節を外に開く動作
歩行
階段の上り下り
片脚立ち
しゃがむ動作
立ち上がり
などで、お尻に痛みを感じる場合があります。

⬆⬆股関節を後面から安定させる外旋六筋⬆⬆
小さい6つの筋肉で構成されています。
③ 骨盤や身体の傾きによってお尻に負担が集中する
臀部痛を考えるうえで、左右の荷重バランスも重要です。
例えば立っているときに、無意識に身体を片側へ傾けているとします。
すると左右の股関節にかかる負担が変化します。
さらに、
上半身の傾き
↓
重心の位置が変化
↓
股関節にかかる力が変化
↓
臀部の筋肉が姿勢を支えるために働く
↓
一部の筋肉に負担が集中
ということが起こる可能性があります。
「右のお尻だけ痛い」「左のお尻だけ張る」という場合には、単純に痛い側だけを見るのではなく、立ち方や歩き方、左右の荷重差を見ることも大切です。

④ 神経への刺激によってお尻が痛くなることも
臀部痛で忘れてはいけないのが、神経の問題です。
お尻周辺には多くの神経が走行しています。
代表的なものとして、
坐骨神経
上殿神経
上殿皮神経
腸骨下腹神経など
があります。
神経に刺激が加わると、
痛み
しびれ
ピリピリする感覚
灼けるような痛み
違和感
感覚の異常
などが出ることがあります。
「坐骨神経痛=腰のヘルニア」とは限らない
お尻から太もも、ふくらはぎなどに痛みやしびれが出ると、
「坐骨神経痛だから腰のヘルニアだ」
と思ってしまう方もいます。
しかし、坐骨神経痛は症状を表す言葉であり、原因は様々あります。
腰椎の神経根への刺激が関係する場合もあれば、臀部周辺の組織が神経に影響している場合もあります。
そのため、臀部痛や脚のしびれがある場合には、
どこで神経が刺激されている可能性があるのか
を確認することが重要です。

梨状筋と坐骨神経の関係
臀部の深いところには、梨状筋という筋肉があります。
梨状筋の近くには坐骨神経が走行しているため、この周辺の筋肉や組織の状態によって、臀部から脚にかけて症状が出ることがあります。
ただし、これも
「お尻が痛い=梨状筋症候群」
と単純に判断することはできません。
腰椎や股関節など、他の部位が原因となっている可能性もあるため、症状の出方を総合的に確認する必要があります。

⑤ 腰の問題が「お尻の痛み」として現れることも
意外に多いのが、腰に原因があるのに、お尻が痛いと感じるケースです。
腰椎周辺の関節や椎間板、神経などに問題がある場合、腰だけではなく臀部や下肢に症状が現れることがあります。
そのため、
「腰は痛くないから腰は関係ない」
とは限りません。
特に、
お尻から脚に痛みが広がる
しびれを伴う
咳やくしゃみで症状が変化する
前屈や後屈で症状が変化する
長時間座っていると悪化する
などの場合は、腰椎との関連も含めて評価する必要があります。
お尻の上のほうが痛い場合に考えたい「上殿皮神経」
臀部の上方、特に骨盤の上部付近に痛みを感じる場合には、上殿皮神経が関係するケースもあります。
上殿皮神経は腰部から臀部へ向かって走行する神経です。
この神経周辺に刺激が加わることで、
腰からお尻にかけての痛み
局所的な圧痛
動作による痛み
などが出ることがあります。
「お尻が痛い」と感じても、痛みの場所によって考えるべき原因は変わってきます。

なかなか治らない臀部痛は「痛い場所」だけを見ないことが大切
臀部痛の改善を考えるときに重要なのは、
「どこが痛いのか」だけではありません。
例えば、
骨盤
↓
股関節
↓
大殿筋・中殿筋などの筋肉
↓
腰椎
↓
神経
↓
歩行・立位・座位
というように、身体全体のつながりを確認する必要があります。
同じ「お尻の痛み」でも、
筋肉の問題なのか?
神経の問題なのか?
腰から来ているのか?
股関節の動きが関係しているのか?
によって、考え方は変わります。
臀部痛のセルフケア
症状が比較的軽く、日常生活に大きな支障がない場合には、身体を無理なく動かしていくことも選択肢になります。
例えば、
股関節周囲を軽く動かす
お尻周辺を無理のない範囲でストレッチする
同じ姿勢を長時間続けない
座りっぱなしを避ける
痛みが強くならない範囲で歩く
股関節や背骨をゆっくり動かす
などです。
ただし、痛みやしびれが強くなる運動を無理に続けるのはおすすめできません。
特に神経症状が疑われる場合には、自己判断で強いストレッチを行うことで症状が悪化することもあるため注意が必要です。
臀部痛で医療機関への相談を検討したほうがよいケース
次のような症状がある場合は、単純な筋肉の疲労だけとは考えず、医療機関での評価も検討しましょう。
強い痛みが突然出た
足に力が入りにくい
しびれが広がっている
感覚が明らかに鈍い
歩くことが難しい
排尿・排便に異常がある
発熱を伴う
転倒などの強い外傷後から痛む
痛みが長期間改善しない
夜間も強く痛む
特に急激な筋力低下や排尿・排便障害などを伴う場合は、早めの医療機関への相談が必要です。
接骨院らくらく堂では、臀部痛を「お尻だけ」の問題として考えません
特になかなか改善へと向かわない臀部痛の場合、痛みのある場所だけを施術していても思うような効果は期待できません。
らくらく堂では、
腰椎・骨盤・股関節の動き
↓
左右の荷重バランス
↓
臀部の筋肉の働き
↓
神経症状の有無
↓
日常生活での身体の使い方
などを確認しながら、症状の原因を考えていきます。
例えば、
「お尻の筋肉が硬いから揉む」
だけではなく、
なぜその筋肉に負担がかかっているのか?
というところまで考えることが大切です。
痛みの原因を一緒に確認しながら、現在の身体の状態に合わせた施術やセルフケアをご提案します。
まとめ|「お尻が痛い」にはさまざまな原因があります
臀部痛は、単純な筋肉疲労だけでなく、
お尻の筋肉の緊張
股関節の動き
骨盤や身体の使い方
神経への刺激
腰椎からの関連痛
股関節周辺の問題
など、さまざまな要因が関係している可能性があります。
痛みがどこにあるのか、どの動作で痛むのか、しびれがあるのか、腰や股関節との関係はどうなのか――。
こうした情報を整理することで、臀部痛の原因を考える手がかりになります。
「お尻の痛みがなかなか良くならない」
「座っているとお尻が痛い」
「お尻から脚にかけて痛みやしびれがある」
という方は、ぜひ一度ご相談ください。

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